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医療従事者の無症候コロナ感染が増加

4/20/2023 10:00:03

新型コロナ

今日のポイント:医療従事者による無症候性コロナを介して感染拡大が懸念


順天堂大学より、医療者をはじめとした職員を対象とした無症候コロナ感染に関する研究を報告しました。(Scientific Reports誌、2023年3月27日号)

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順天堂大学の年次健康診断(2022年7月17日~8月21日)を受診した3,788人(医師1,497人、看護師1,080人、検査技師182人、その他の医療従事者320人、事務職員542人、研究者157人、その他10人)を対象に、SARS-CoV-2抗体検査を実施しました。
※ワクチンを接種した場合は抗S抗体が陽性となり、SARS-CoV-2に感染した場合は、抗N抗体と抗S抗体の両方が陽性になります。

  • 対象者3,788人の年齢(中央値)は36歳(範囲:20~86)で、女性が62.8%でした。ワクチン3回接種は89.3%でした。
  • 2022年の年次健康診断時までに、357人がPCR検査に基づくSARS-CoV-2感染歴を有していました。
  • 2022年における抗N抗体陽性率は17.7%(669/3,788人)でした(2020年:0.34%、2021年:1.59%)。
  • 抗N抗体陽性者669人のうち48.6%(325人)は、過去にPCR検査に基づくSARS-CoV-2感染歴がありませんでした。また、抗N抗体陽性で、過去にPCR検査に基づくSARS-CoV-2感染歴のある344人のうち、40人は無症候感染でした。
  • PCR検査に基づくSARS-CoV-2感染歴のある357人のうち、79.0%(282人)は2022年1月以降(東京でのオミクロン株の初確認後)に感染していました。

 
2020年、2021年における抗N抗体※陽性率はそれぞれ0.34%、1.59%と低かったですが、今回報告された2022年の調査結果では17.7%に増加していました。また、抗N抗体陽性者のうち、約半数は感染の自覚がなかったことが明らかになりました。


参考:Increased SARS-CoV-2 seroprevalence and spread of infection without awareness among healthcare workers through 2020–2022 in a Japanese medical center | Scientific Reports (nature.com)

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