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コロナ陽性後の鼻洗浄で入院・死亡リスク低減

10/18/2022 10:00:03

新型コロナ

今日のポイント:コロナ陽性後の鼻洗浄で入院・死亡リスク低減
 

米国・Augusta Universityより、コロナ陽性後に鼻洗浄することで症状軽減のみならず、入院・死亡リスクも低下する可能性が示唆されました。(Ear, Nose & Throat誌オンライン版、2022年8月25日)

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2020年9月24日~12月21日に実施された新型コロナウイルスのPCR検査で陽性となり、24時間以内に登録された55歳以上のハイリスク患者79例を解析対象にしました。平均年齢64±8歳、女性が36例(46%)、非ヒスパニック系白人が71%、平均BMIが30.3でした。

240mLの生理食塩水に10%ポビドンヨード液(2.5mL)または重曹(2.5mL)を混和した群に無作為に割り付け、14日間、1日2回鼻洗浄を行いました。(ポビドンヨード群は37例、重曹群は42例でした)。

主要評価項目は登録28日以内の新型コロナウイルス感染による入院または死亡で、副次的評価項目は鼻洗浄による症状の軽減としました。対照群は、米疾病対策センター(CDC)のデータにより、同期間に新型コロナウイルス陽性が判明した50歳以上の296万2,541例でした。

  • 79例中62例が連日鼻洗浄を行いました(1日平均1.8回)。
  • 入院はポビドンヨード群で1例発生し、重曹群ではいませんでした(1.27%)。死亡例は両群ともいませんでした。
  • 対照群では、28万533例(9.47%)が入院し、入院データのない患者の死亡は4万4,773例(1.5%)でしら。
  • 対照群の入院・死亡リスクは、鼻洗浄を実施した人の8.57倍となりました(標準誤差[SE]:2.74、p=0.06)。
  • 鼻洗浄液の種類にかかわらず、1日2回の鼻洗浄を実施した人のほうが症状の軽減が早くなりました(x2=8.728、p=0.0031)。


以上のように、鼻洗浄によって症状軽減~入院・死亡リスクまで低減できる可能性があります。



参考:Rapid initiation of nasal saline irrigation to reduce severity in high-risk COVID+ outpatients - Amy L Baxter, Kyle R Schwartz, Ryan W Johnson, Ann-Marie Kuchinski, Kevin M Swartout, Arni S R Srinivasa Rao, Robert W Gibson, Erica Cherian, Taylor Giller, Houlton Boomer, Matthew Lyon, Richard Schwartz, 2022 (sagepub.com)

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