世界の長寿化と健康問題
9/20/2026 10:00:08
今日のポイント
→世界で長寿化が進む一方で不健康な期間も拡大
世界中で人々はこれまでになく長生きするようになりましたが、延長した人生の多くを健康問題を抱えながら過ごしているようです。(The Lancet Public Health、2026年8月号)
世界疾病負担研究(Global Burden of Diseases, Injuries, and Risk Factors Study〔GBD〕2023)のデータを用いて、1990~2023年における204カ国・地域の平均寿命と健康寿命の差の経時的な変化を解析するとともに、この差に寄与する主な疾患やリスク因子についても評価しました。
・その結果、世界の平均寿命は1990年の64.6歳から2023年には73.8歳へ、健康寿命は55.9歳から63.1歳へと延長しました。
・一方で、平均寿命と健康寿命の差も、1990年の8.8年から2023年の10.7年へと1.9年増加し、不健康な期間も長くなりました。
・世界全体で、平均寿命に占める不健康な期間の割合は、1990年の13.6%から2023年には14.5%へ上昇しました。
・国別では、不健康な期間が最も長かったのは米国で平均14.0年、次いでオーストラリアが13.9年、カナダが13.7年でした。
・また、1990年から2023年にかけての不健康な期間の拡大は、人生の終末期に集中するのではなく、成人期全体で認められました。
・さらに、ほぼ全ての国・地域で女性は男性より長生きする一方、不健康な期間も長くなりました。
・2023年の不健康な期間は女性が平均12.1年、男性は9.3年でした。
・不健康な期間の延長に最も大きく寄与していたのは、腰痛などの筋骨格系疾患で、その次に多かったのはうつ病や不安症などの精神疾患でした。
・加齢性難聴、転倒や不慮の外傷、その他の非感染性疾患なども主な要因として挙げられました。
・また、不健康な期間に関連する主なリスク因子は、空腹時の高血糖、高BMI、母子の栄養不良、喫煙でした。
以上より、世界のほぼ全ての地域で、女性は男性より長生きしていますが、その延びた年月の多くを不健康な状態で過ごしていることが示唆されました。
参考文献:
Global, regional, and national trends in the morbidity gap and contributing diseases, injuries, and risk factors, 1990–2023: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2023 - The Lancet Public Health
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