性への関心と死亡率
1/26/2023 10:00:03
その他
今日のポイント:性への関心が薄れると死亡率は上昇する
性的関心の欠如と全死因死亡率との関連性について、山形県における前向き観察研究を行った。山形大学からの研究報告です。(PLoS One誌、2022年12月14日)
山形県内の年次健康診断に参加した40歳以上の被験者2万969人(男性8,558人、女性1万2,411人)を対象に行いました。性的興味は自己報告式の質問紙で評価しました。性的関心と全死亡、心血管疾患死亡、がん死亡の増加との関連をCox比例ハザードモデルにより検討しました。
- 追跡期間中(中央値:7.1年)、503人が死亡しました(心血管疾患死亡:67人、がん死亡:162人)。
- カプランマイヤー解析の結果、性的関心がない男性では、全死亡率(p<0.0001)およびがん死亡率(p<0.05)が有意に上昇しました。
- 年齢、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、飲酒状況、BMI、教育、配偶者の有無、笑いの頻度、心理的苦痛を調整したCox比例ハザードモデル解析では、性的関心がない男性では、性的関心がある男性より全死亡のリスクが有意に高くなりました(ハザード比:1.69、95%信頼区間:1.17~2.44)。
以上のように、自己報告式であるため一定のバイアスは存在しますが、性的関心が薄れると死亡率は上昇する傾向にあるようです。
参考:Association between lack of sexual interest and all-cause mortality in a Japanese general population: The Yamagata prospective observational study | PLOS ONE
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