女性外科医vs.男性外科医
10/17/2023 10:00:05
その他
今日のポイント:手術後の転帰は女性外科医の方が良好
女性外科医と男性外科医によって術後の転帰に違いはあるのだろうか。カナダ・トロント大学からの報告です。(JAMA Surgery、2023年8月30日)
2007年1月1日から2019年12月31日の間にカナダのオンタリオ州で実施された25種類の一般的な待機的手術または緊急手術を受けた成人患者116万5,711人を対象に、外科医の性別と術後90日および1年後の転帰(死亡、再入院、合併症の発生)との関連を検討しました。
- 対象者のうち、15万1,054人の手術を女性外科医が担当していました。
- 術後に1つ以上の有害事象が生じた患者の割合は、手術から90日後で14.3%、1年後では25.0%でした。
- 患者、外科医、麻酔科医、および病院に関わる因子を調整して解析した結果、手術から90日後に有害事象が生じるリスクは、男性外科医による手術を受けた患者の方が、女性外科医による手術を受けた患者よりも有意に高いことが明らかになりました〔13.9%対12.5%、調整オッズ比(OR)1.08、95%信頼区間(CI)1.03〜1.13〕。
- この結果は、手術から1年後でも同様でした(25.0%対20.7%、同1.06、1.01〜1.12〕。
以上より、女性外科医の治療を受けた患者の方が死亡、再入院、重大な合併症を経験する可能性が低そうです。
参考:Surgeon Sex and Long-Term Postoperative Outcomes Among Patients Undergoing Common Surgeries | Health Care Workforce | JAMA Surgery | JAMA Network
この記事が気に入ったらいいね・シェア!↓