コロナ再感染、高齢者よりも若者で増加
8/1/2023 10:00:04
新型コロナ
今日のポイント:コロナ再感染は高齢者よりも若者で多い
新型コロナウイルス感染症の流行が長期にわたり、再感染者も増えています。再感染率は高齢層と若年・中年層のどちらに多いのか調べた研究を紹介します。米国疾病管理予防センター(CDC)からの報告です。(Morbidity and Mortality Weekly Report誌、2023年6月23日)
2021年9月5日~2022年12月31日に、米国の18の管轄区域から報告された18歳以上の成人のCOVID-19全症例、入院、死亡に占める再感染の割合を調査し、5つの期間(デルタおよびオミクロン[BA.1、BA.2、BA.4/BA.5、BQ.1/BQ.1.1]がそれぞれ優勢だった期間)と年齢層別に解析しました。
- 期間中に278万4,548例の再感染が報告され、同集団および期間に報告された全症例(2,194万3,686例)の12.7%を占めました。
- 18~49歳が人口に占める割合は54%でしたが、この期間の再感染者の66.8%を占めました。50~64歳は21.2%、65歳以上は11.9%でした。
- 全症例に占める再感染の割合は、2.7%(デルタ期)から28.8%(オミクロンBQ.1/BQ.1.1期、以後期間はすべてデルタ期→オミクロンBQ.1/BQ.1.1期)に大幅に増加しました。COVID-19関連入院(1.9%→17.0%)および死亡(1.2%→12.3%)に占める再感染の割合も大幅に増加しました。
- 再感染の割合の絶対的増加は18〜49歳で最も高く(3.0%→34.4%)、50~64歳は2.1%→29.0%、65歳以上は2.0%→18.9%でした。
- COVID-19の全症例、入院、および死亡のうち再感染の割合は、50歳以上と比較して、18~49歳では期間を通じて一貫して高くなりました。
- 感染間隔の中央値は269~411日であり、BA.4/BA.5期間の開始時に急減しました。
- この期間の再感染およびそれに伴う入院と死亡の割合が若年層で高い理由として、初感染の累積発生率が高いこと、ワクチン接種開始の時期が遅いこと、ワクチン接種率が低いこと、曝露リスクが高いこと、初感染の重症度が低いために生存バイアスがかかっている可能性、など複数の要因が考えられるとしていました。
以上より、基礎疾患や体力の劣る高齢者よりも若者の方が再感染は高いことが示されました。
参考:Trends in Laboratory-Confirmed SARS-CoV-2 Reinfections and Associated Hospitalizations and Deaths Among Adults Aged ≥18 Years — 18 U.S. Jurisdictions, September 2021–December 2022 | MMWR (cdc.gov)
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