ソーシャルメディアは子どもの認知能力を低下させるか?
12/4/2025 10:00:04
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→ソーシャルメディアは子どもの認知能力を低下させる
ソーシャルメディアは10代の子どもの認知能力を低下させるのか。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)からの報告です。(Journal of the American Medical Association(JAMA)、2025年10月13日)
この研究でNagata氏らは、米国最大の長期脳発達研究である思春期脳認知発達(Adolescent Brain Cognitive Development;ABCD)研究の参加者6,554人(女児48.9%)のベースライン(2016〜2018年、9〜10歳)、1年後(2017〜2019年)、2年後(2018〜2020年)の3時点のデータを解析しました。グループベースの軌跡モデリングにより対象者の1日当たりのソーシャルメディア使用時間の推移を分析し、使用しない/使用時間が極めて少ない群(13歳時点で0.3時間/日、57.6%)、低レベルから増加した群(+1.3時間/日、36.6%)、高レベルから増加した群(+3時間/日、5.8%)の3群に分類しました。
・その結果、使用しない/使用時間が極めて少ない群と比較して、低レベルから増加した群および高レベルから増加した群では、音読認識テストのスコアがそれぞれ−1.39点と−1.68点、エピソード記憶を評価するPicture Sequence Memory Testのスコアが−2.03点と−4.51点、絵画語彙発達検査のスコアが−2.09点と−3.85点、総合スコアが−0.85点と−1.76点、低いことが明らかになりました。
以上より、9〜13歳にかけてのソーシャルメディアの利用時間の増加は、読解力、記憶力、言語能力などの認知テストの成績が低いことと関連していたことが明らかになりました。
参考文献:
Social Media Use Trajectories and Cognitive Performance in Adolescents | Adolescent Medicine | JAMA | JAMA Network
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