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コロナ後遺症を発症しやすい人の特徴とは?

8/25/2022 10:00:02

新型コロナ

今日のポイント:肥満の人、コロナ罹患中に脱毛、頭痛などを経験した人はコロナ後遺症を発症しやすい
 

コロナ後遺症を発症しやすい人はどのような特徴があるのでしょうか?今回は南カルフォルニア大学から報告された研究から、コロナ後遺症を発症しやすい人の特徴を探ってみましょう。(Scientific Reports、2022年7月8日掲載)

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アメリカ国民の代表パネルであるUnderstanding America StudyのCOVID-19に関する8,400人以上の調査データを用いて、コロナ後遺症の発症率やその一般的な症状、発症のリスク因子について検討しました。2020年3月10日から2021年3月31日までの間に、2週間ごとに調査対象者がタブレットやスマートフォンを使って、健康状態や症状発現の有無などに関する質問票に回答していました。そのうち、新型コロナウイルスに感染し、感染の4週間前と感染の報告時、および感染から12週間後に調査に回答していた308人(感染時の平均年齢46.0歳、女性57.3%)を解析対象としました。

  • 対象者の23%(74人)が、12週間以上持続する症状を1つ以上発症し、COVID-19の後遺症を発症しているとみなしました。
  • 後遺症の症状として最も多かったのは頭痛(22%)で、鼻水や鼻詰まり(19%)、腹部不快感(18%)、倦怠感(17%)、下痢(13%)がそれに続きました。
  • 後遺症発症のオッズ比は、肥満の人で5.44(95%信頼区間2.12〜13.96)、罹患中に脱毛を経験した人で6.94(同1.03〜46.92)、頭痛を経験した人で3.37(1.18〜9.60)、喉の痛みを経験した人で3.56(同1.21〜10.46)でした。
  • 一方で、年齢、性別、人種/民族、教育歴、喫煙状況、慢性疾患の併存と後遺症発症リスクとの間には関連は認められませんでした。

以上から、肥満、罹患中の脱毛、頭痛、咽頭痛を経験した人はコロナ後遺症の発症リスクが高まることがわかりました。コロナ後遺症の発症リスクを予測する一つのマーカーに使えるかもしれません。

 
参考:Long COVID and symptom trajectory in a representative sample of Americans in the first year of the pandemic | Scientific Reports (nature.com)

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