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世界の頭痛の状況

11/21/2023 10:00:05

その他

今日のポイント:過去30年間で世界的に片頭痛と緊張性頭痛は増加


過去30年のデータをもとに15~39歳における頭痛の世界的な状況を調査しました。中国・上海交通大学からの報告です。(The Journal of Headache and Pain誌、2023年9月18日)

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1990~2019年の30年間にかけて調査研究されました。204の異なる国と地域を対象に、とくに片頭痛と緊張性頭痛(TTH)の影響を評価しました。包括的な評価では、年齢、性別、年、地域性、社会人口統計学的指数(SDI)などのさまざまな人口統計学的要因と、頭痛の罹患率、有病率、障害調整生存年(DALY)との関連を分析しました。

  • 2019年の世界における片頭痛の推定患者数は5億8,176万1,847.2例(95%不確定区間[UI]:4億8,830万9998.1~6億9,629万1,713.7)であり、1990年から16%の増加が認められました。
  • 2019年のTTHの推定患者数は、9億6,480万8567.1例(同:8億958万2,531.8~11億5,523万5,337.2)であり、1990年から37%の増加が認められました。
  • 片頭痛の有病率は、南アジアで最も高く、1億5,449万169.8例(同:1億3,029万6,054.6~1億8,246万4,065.6)でした。
  • 高SDI地域では、1990年(人口10万人当たり2万2,429例)と2019年(人口10万人当たり2万2,606例)のいずれにおいても、最も顕著な片頭痛有病率が示されました。
  • SDI分類のうち、中SDI地域は、1990年(2億1,013万6,691.6例)と2019年(2億8,757万7,250例)のいずれにおいても、TTH患者数が最も高くなりました。
  • 過去30年間で片頭痛患者数が最も顕著に増加したのは、東アジアでした。
  • 全体として、片頭痛およびTTHの疾患負荷とSDIとの間に、正の相関が認められました。

 
以上より、過去30年間で世界的に片頭痛と緊張性頭痛は増加がみられています。


参考:Global, regional, and national epidemiology of migraine and tension-type headache in youths and young adults aged 15–39 years from 1990 to 2019: findings from the global burden of disease study 2019 | The Journal of Headache and Pain | Full Text (biomedcentral.com)

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