お金の心配が心臓の老化を早める
3/8/2026 10:00:04
今日のポイント
→お金の心配が心臓の老化を早めて死亡リスクを高める
家計のやりくりの心配が、心臓の老化や死亡リスクに関係しているか調査しました。米メイヨー・クリニック心臓血管研究センターからの報告です。(Mayo Clinic Proceedings、2025年12月号)
2018~2023年にメイヨー・クリニックで治療を受けた28万323人(平均年齢59.8±16.4歳、女性50.8%)を対象とする横断研究を実施しました。健康に影響を及ぼし得る社会的要因を質問票で把握するとともに、人工知能(AI)を援用した心電図データの解析により心臓年齢を評価して、両者の関連を調べました。社会的要因として調査した項目は、ストレス、運動習慣、教育歴、経済的負担、食料不安、居住環境、社会的つながりなどとしました。米疾病対策センター(CDC)はこれらの非医学的因子も、人々の健康と死亡リスクに重大な影響を及ぼす可能性があるとしています。
・解析の結果、心臓年齢が実際の年齢よりも高いこと(心臓の老化の進行)と、社会的要因との有意な関連が明らかになりました。
・例えば経済的負担(β=-1.02〔95%信頼区間-1.03~-1.01〕)や食料不安(β=-0.74〔同-0.74~-0.733〕)は、調査した社会的要因の中で特に強い関連が認められました(いずれもP<0.001)。
・また社会的要因は、心臓の健康に影響を及ぼす疾患の存在や人口統計学的因子と比較して、心臓の老化への寄与度が高くなりました。
・この研究では、死亡リスクとの関連も解析されました。
・その結果、社会的要因は既知のリスク因子と同等以上の影響をもたらす可能性が示唆されました。
・例えば、経済的負担は早期死亡のリスクの60%上昇と関連し(ハザード比〔HR〕1.6〔1.5~1.72〕)、居住環境の不安定さは18%のリスク上昇と関連していました(HR1.18〔1.07~1.3〕)。
・それに対して、心筋梗塞の既往があることは10%(HR1.1〔1.03~1.18〕)、喫煙は27%(HR1.27〔1.22~1.32〕)のリスク上昇でした。
以上より、お金の心配が心臓の老化を早めて死亡リスクを高めることが示唆されました。
参考文献:
Interplay of Social Determinants of Health and Traditional Risk Factors in Predicting Cardiac Aging - Mayo Clinic Proceedings
この記事が気に入ったらいいね・シェア!↓

