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うつ病と飲料

7/18/2024 10:00:05

メンタルヘルス

今日のポイント:加糖飲料、炭酸飲料、野菜・フルーツジュース、加糖コーヒーはうつ病リスクを上昇させる可能性


飲料摂取とうつ病について調査しました。国立精神・神経医療研究センターからの報告です。(Clinical Nutrition誌オンライン版、2024年4月17日号)

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2011~16年に、ベースラインでがん、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、うつ病の既往歴がない9万4,873例を対象に、5年間のフォローアップ調査を実施しました。うつ病のリスク差(RD)の算出には、ポアソン回帰モデルおよびg-formulaを用いました。多重感度分析も実施しました。欠損データの処理には、ランダムフォレストを用いました。相互作用による相対過剰リスクとリスク比を分析することで、性別、年齢、BMIに基づく効果の不均一性を調査しました。

・5年間のフォローアップを完了した8万497例のうち、1万8,172例がうつ病を発症しました。
・高摂取群と非摂取群を比較した場合の完全調整後RDは、以下の通りでした。
【加糖飲料】3.6%(95%信頼区間[CI]:2.8~4.3)
【炭酸飲料】3.5%(95%CI:2.1~4.7)
【野菜ジュース】2.3%(95%CI:1.3~3.4)
【果汁100%フルーツジュース】2.4%(95%CI:1.1~3.6)
【加糖コーヒー】2.6%(95%CI:1.9~3.5)
【ブラックコーヒー】-1.7%(95%CI:-2.6~-0.7)
・緑茶は、統計学的に有意な差が認められなかった。
・多重感度分析では、結果は頑健であった。
・性別、年齢、BMIに基づく実質的な効果の不均一性は認められなかった。

以上より、加糖飲料、炭酸飲料、野菜・フルーツジュース、加糖コーヒーはうつ病リスクを上昇させる可能性がある一方、ブラックコーヒーは低下させる可能性が示唆されました。


参考文献:Association of sugary drinks, carbonated beverages, vegetable and fruit juices, sweetened and black coffee, and green tea with subsequent depression: A five-year cohort study - Clinical Nutrition (clinicalnutritionjournal.com)

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