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ミュー株はワクチン中和抗体に高い抵抗性を示す

12/18/2021 9:30:02

新型コロナ

今日のポイント:ミュー株はワクチンによって獲得した中和抗体にきわめて高い抵抗性あり

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 本日は日本の東京大学医科学研究所から出た最新のデータを紹介します。(2021/11/15現在)

 まず、ミュー株とは、コロンビアを中心とする南米で拡大している新型コロナウイルス感染症の変異株の一つで、2021/08/30にWHOより【注目すべき変異株】に指定されました。ここで【注目すべき変異株】とは、主に感染性や重篤度・ワクチン効果などに影響を与える可能性が示唆されるウイルス株のことです。

本研究を行った佐藤らによると、

  • 従来型の新型コロナウイルス感染症に罹患し回復した人の血清13人分、ファイザー・ビオンテック社製ワクチンを2度接種した人の血清14人分を用いて中和試験を行った。
  • 結果、従来株に比べて、感染者が持つ中和抗体に対して10.6倍、ワクチン接種者が持つ中和抗体に対して9.1倍というきわめて高い抵抗性を示しました。
  • ミュー株はベータ株よりも高い抵抗性を示し、これは既存の変異株の中で最も抵抗性の高い株であることが明らかになりました。


ただし、本研究の結果、「ワクチンが効かない」というわけではないことに注意が必要です。つまり、ワクチンによる効果は中和抗体による効果だけではなく、免疫系の賦活化(=活性化)による効果もあるためです。中和抗体が十分に効果を発揮できない場合でも、ワクチン接種による予防効果、重症化予防効果はミュー株に対しても十分効果があると考えられています。


参考:

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