ビタミンDとうつ病
10/20/2022 10:00:03
メンタルヘルス
今日のポイント:ビタミンDとうつ病に関連なし
ビタミンD不足はうつ病のリスク因子と言われていますが、本当はどうなのでしょうか。クウェート大学より、同国の青少年における25-ヒドロキシビタミンD(25[OH]D)と抑うつ症状との関連を調査し、その結果、ビタミンDの状態は、青年期の抑うつ症状と関連していないこと報告しました。(Child and Adolescent Psychiatry and Mental Health誌、2022年6月27日)
クウェートの中学校でランダムに選択された青少年704人を対象に研究を行いました。抑うつ症状に関するデータは、小児抑うつ尺度(CDI)を用いて収集しました。
- 抑うつ症状(CDIスコア19以上)が認められた青少年は、94人(13.35%、95%CI:10.35~17.06)でした。
- ビタミンDの状態の違いによるCDIスコア(中央値)に、有意差は認められませんでした(p=0.366)。
- 血清25[OH]D濃度とCDIスコアとの間に有意な関連は認められませんでした(Spearman's rank correlation=0.01、p=0.825)。
- さまざまな分析でも、25[OH]Dと抑うつ症状との間に有意な関連は認められませんでした。
以上のように、今回の結果ではビタミンDとうつ病の関連はありませんでしたが、一般的な健康の維持にビタミンDは不可欠であることから、著者らは通常量のビタミンD摂取は重要としています。
参考:Vitamin D level in relation to depression symptoms during adolescence | Child and Adolescent Psychiatry and Mental Health | Full Text (biomedcentral.com)
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