体力のある人は加齢に伴う〇〇機能の低下が緩やか
8/20/2026 10:00:07
今日のポイント
→体力のある人は加齢に伴う腎機能低下が緩やか
腎機能が保たれている一般集団において、全身持久力や心肺機能を反映する有酸素性運動能力と、加齢に伴う推算糸球体濾過量の経時的変化(eGFR slope)との関連を調査しました。筑波大学からの報告です。(Medicine & Science in Sports & Exercise誌オンライン版、2026年7月3日号)
茨城県県南地区の地域情報誌を通じて参加者を募集し、適格基準に合致した198人を解析対象としました。有酸素性運動能力は、ベースライン時に自転車エルゴメーターを用いた運動負荷試験を実施し、呼気ガス分析により換気性作業閾値時の酸素摂取量を測定して評価しました。腎機能は、血清シスタチンCに基づくeGFR(eGFRcys)および血清クレアチニンに基づくeGFR(eGFRcr)で評価しました。その後、5年間にわたり年1回の追跡を実施しました。線形混合効果モデルを用いてeGFR slopeを算出し、有酸素性運動能力とeGFR slopeの関連性を調べるために重回帰分析を実施しました。
・ベースライン時の参加者の年齢中央値は61.4歳、女性が74%であり、有酸素性運動能力はおおむね正常範囲内でした。
・有酸素性運動能力はeGFRcys slopeと有意な相関を示しました(r=0.24)。
・交絡因子を調整した後、有酸素性運動能力が高いほどeGFRcysの低下速度が有意に緩やかでした(β=0.011、95%信頼区間[CI]:0.002~0.020)。
・有酸素性運動能力が高いほど腎機能が急速に低下(20%以上の低下)するリスクが有意に低くなりました(オッズ比:0.86、95%CI:0.75~0.99)。
・筋肉量の影響を受けやすいeGFRcrではこれらの関連は認められませんでした。
以上より、有酸素性運動能力が高い人ほど加齢に伴うeGFRの低下速度が緩やかであり、有酸素性運動能力が腎臓に対して保護的な役割を果たす可能性があることが示されました。
参考文献:
Cardiorespiratory Fitness and Age-Related Decline... : Medicine & Science in Sports & Exercise
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