日本人の水分摂取量と認知症の関係
12/14/2025 10:00:04
認知症
今日のポイント
→適度な水分摂取は認知機能改善と関連
水分摂取量と認知機能の改善との関係を調査しました。北海道・北斗病院からの報告です。(PloS One誌、2025年10月6日号)
対象は、高齢者向け介護施設に入所し、看護を受けている日本人高齢者33例としました。水分摂取量は、日常的な臨床診療の一環として記録しました。認知機能は、入所期間中にミニメンタルステート検査日本語版(MMSE-J)を用いて2回評価しました。さらに、超音波検査を用いて左右の総頸動脈の血流を測定し、約82.6±14.9日の間隔で評価しました。除脂肪体重(LBM)当たりの水分摂取量、MMSE-Jスコアの変化、超音波検査パラメーター間の関係は、ノンパラメトリックブートストラップ法を用いたスピアマンの線形相関分析により解析しました。
・相関分析の結果、1日当たりの水分摂取量が42mL/LBM(kg)未満の場合、水分摂取量とMMSE-Jスコア改善との間に正の線形相関が認めらましれた(p[FDR]=0.012)。
・さらに、水分摂取量は右総頸動脈の抵抗指数と負の相関が認められ(p[FDR]=0.046)、脳血行動態の変化が示唆されました。
以上より、適度な水分摂取は認知機能改善と線形の関連が認められることが示唆されました。
参考文献:
Effect of fluid intake on cognitive function in older individuals: A prospective study | PLOS One
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