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スポーツと子どもの学力

3/11/2025 10:00:05

その他

今日のポイント:スポーツにより子どもの学力は向上する

スポーツと子どもの学力の関係を調査しました。モントリオール大学(カナダ)からの報告です、(Children、2024年9月20日)

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12歳の時点で何らかのスポーツを行っているか否かと、18歳時点での学業成績(自己申告に基づき満点を100%とした百分率で評価)、および、20歳までに高校を卒業またはそれと同等の資格を取得した割合との関連を検討しました。解析対象者は2,775人で、男子が50.4%でした。なお、スポーツの種類は、構造化された競技(監督やコーチなどの指導の下で行われる競技)、審美系競技(ダンス、チアリーディング、および体操など)、構造化されていない身体活動(個人でスキルを磨くことの多い、スケートボード、サイクリングなど)という三つに分類しました。スポーツへの参加とその後の学力との関連の解析に際しては、家族構成、世帯収入、母親の教育歴・抑うつレベル、家族機能(家庭内の適切な役割分担や協力関係)、および、12歳時点での教師の判断による学力レベルなどの影響を統計学的に調整しました。その結果、女子については複数の項目で有意な関連が認められ、男子は1項目のみが有意に関連していました。

・12歳の時点で構造化された競技に参加していた女子は、スポーツを行っていなかった女子に比べて、18歳時点での学業成績が8.2%高く(P<0.01)、20歳時点で高校卒業資格を有している割合が7.1%高くなりました(P<0.05)。
・また、審美系競技に参加していた女子は、学業成績が22.8%高くなりました(P<0.001)。
・ただし、構造化されていない身体活動を行っていた女子は、学業成績が7.7%低くなりました(P<0.01)。
・一方、男子については、構造化された競技に参加していた場合において、20歳時点で高校卒業資格を有している割合が14.6%高くなりました(P<0.001)。

以上より、10代前半でスポーツを行っている子どもは、10代後半になった時点での学力が良好である可能性が示されました。


参考文献:
Active Child, Accomplished Youth: Middle Childhood Active Leisure Fuels Academic Success by Emerging Adulthood

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