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高齢者の転倒と認知症

1/9/2025 10:00:04

認知症

今日のポイント:高齢者の転倒は認知症リスクを高める

高齢者の転倒と認知症の関係を調査しました。米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院外科・公衆衛生センターからの報告です。(JAMA Network Open、2024年9月30日)

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2014年から2015年の間に外傷を負った66歳以上の高齢者245万3,655人(女性62.1%、平均年齢78.1歳)のメディケア請求データと、1年以上経過した後の追跡データの調査を行いました。

・外傷の原因としては、50.1%を転倒が占めていました。
・解析の結果、転倒が原因で外傷を負った高齢者では、それ以外の原因により外傷を負った高齢者と比べて、転倒から1年以内にアルツハイマー病および関連認知症(ADRD)の診断を受ける者が有意に多いことが明らかになりました(10.6%対6.1%、P<0.001)。
・死亡の競合リスクを考慮したCox比例ハザードモデルによる分析では、患者の人口統計学的属性や併存疾患、外傷の重症度などの調整後も、転倒を経験した高齢者では認知症の診断を受けるリスクが21%有意に増加することが示されました(ハザード比1.21、95%信頼区間1.20〜1.21、P<0 .001)。

以上より、高齢者での転倒は、転倒後1年以内に認知症の診断を受けるリスクの上昇と関連することが示唆されました。


参考文献:
Risk of Dementia Diagnosis After Injurious Falls in Older Adults - PMC

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