日本におけるデキストロメトルファン乱用者の特徴は?
5/12/2026 10:00:05
今日のポイント
→女性と若年層の割合が高く、過去1年以内の薬物使用率、自傷行為または自殺企図の既往歴も高い
近年、日本の精神科臨床現場において、市販薬(OTC)の乱用が増加しています。日本におけるコデイン(COD)乱用者とデキストロメトルファン(DXM)乱用者を比較することで、DXM乱用者の臨床的特徴を明らかにしました。千葉病院からの報告です。(Neuropsychopharmacology Reports誌、2026年3月号)
2024年の精神科入院施設における薬物関連障害に関する全国調査のデータを使用しました。データベースから、主にCODを含むOTC薬(COD群)とDXMを含むOTC薬(DXM群)を乱用している患者を抽出しました。人口統計学的特性、ICD-10のサブカテゴリー、併存する精神疾患を調査し、Fisherの正確確率検定を用いて両群間の比較を行いました。DXM乱用に関連する因子は、多変量ロジスティック回帰を用いてさらに分析しました。
・COD群160例、DXM群72例を分析に含めました。
・COD群と比較し、DXM群では女性と若年層の割合が高く、過去1年以内の薬物使用率、自傷行為または自殺企図の既往歴も高くなりました。
・また、DXM群では、ICD-10に基づく「急性中毒」および「気分障害(F3)」の併存率が有意に高くなりました。
・多変量ロジスティック回帰分析では、若年(調整オッズ比[aOR]:2.558、95%信頼区間[CI]:1.218〜5.371)、急性中毒(aOR:2.73、95%CI:1.254〜5.942)、併存する気分障害(aOR:2.201、95%CI:1.146〜4.227)がDXM乱用と有意に関連していました。
以上より、女性と若年層の割合が高く、過去1年以内の薬物使用率、自傷行為または自殺企図の既往歴も高いことが示されました。
参考文献:
Clinical Characteristics of Over‐The‐Counter Drug Misusers in Psychiatric Practice in Japan: Comparison Between Codeine Misusers and Dextromethorphan Misusers - Tanibuchi - 2026 - Neuropsychopharmacology Reports - Wiley Online Library
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