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摂食障害の死亡率推移

4/10/2025 10:00:04

その他

今日のポイント:摂食障害患者は死亡リスクが著しく高く、とくに神経性やせ症患者で顕著

摂食障害患者と10年間の死亡率の推移を調査しました。オーストラリア・メルボルン大学のからの報告です。(Clinical Psychology Review誌、2025年3月号)

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2010〜24年10月29日に公表された研究を各種データベース(PsycINFO、MEDLINE、Embase、Web of Science)よりシステマティックに検索しました。対象研究は、摂食障害と診断された患者における標準化死亡比(SMR)を検討した研究としました。摂食障害の診断には、正式な診断と自己報告によるものを含めました。ランダム効果メタ解析を実施し、研究全体の推定値をプールしました。異質性の予測因子を調査するため、メタ解析を行いました。

・エフェクトサイズのSMRのメタ解析では、摂食障害患者では死亡リスクが上昇していることが明らかとなりました(加重SMR:3.39、95%信頼区間[CI]:2.90〜3.95、p<0.001、I2=95.1%、Q[df=68]:1492.39、p<0.001、k=74)。
・摂食障害患者の死亡リスクは、サブタイプとは無関係でした。
・SMRが最も高かったサブタイプは、神経性やせ症であり、次いで特定不能な摂食障害、神経性過食症、過食性障害の順でした。
【神経性やせ症】SMR:5.21、95%CI:4.10〜6.62、k=30
【特定不能な摂食障害】SMR:2.51、95%CI:1.84〜3.44、k=8
【神経性過食症】SMR:2.20、95%CI:1.77〜2.73、k=18
【過食性障害】SMR:1.46、95%CI:1.04〜2.03、k=3

以上より、摂食障害患者は死亡リスクが著しく高く、とくに神経性やせ症患者で顕著でした。


参考文献:
A meta-analysis of mortality rates in eating disorders: An update of the literature from 2010 to 2024 - ScienceDirect

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