コロナワクチン効果と肥満
12/26/2023 10:00:05
今日のポイント:BMIが高いとコロナワクチンの抗体応答が低い
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンと体型、とくにBMI高値の肥満の人にはどのように関係するのか調査しました。オーストラリア・クイーンズ大学化学からの報告です。(Clinical & Translational Immunology誌、2023年12月3日号)
方法としてSARS-CoV-2感染から約3ヵ月後および13ヵ月後に回復した被験者から血液サンプルを採取しました(これらの対象者はSARS-CoV-2に曝露されておらず、また、その間にワクチン接種も受けていない)。そして、2回目のCOVID-19ワクチン接種後約5ヵ月経過した人(大多数はSARS-CoV-2感染歴なし)から血液サンプルを採取し、SARS-CoV-2に対する体液性反応を測定し、BMIが25以上かそれ以下かでグループ分けし、結果を解析しました。
・年齢および性差を考慮した場合、高いBMI(25以上)がSARS-CoV-2感染後のワクチン抗体応答の低下と関連することが示されました。
・感染後3ヵ月では、高いBMIはワクチン抗体価の低下と関連していました。
・感染後13ヵ月では、高いBMIはワクチン抗体価の低下およびスパイク陽性B細胞の割合の低下と関連していました。
・2次ワクチン接種後5ヵ月目では、BMI≧25とSARS-CoV-2に対する体液性免疫との間に有意な関連は認められませんでした。
以上より、高いBMIがワクチンの抗体応答低下と関連することが示唆されました。
参考:Elevated BMI reduces the humoral response to SARS‐CoV‐2 infection - PMC (nih.gov)
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