せん妄で認知症リスク〇倍
1/19/2025 10:00:04
認知症
今日のポイント:せん妄で認知症リスク5倍
入院患者のせん妄と認知症のリスクについて調査しました。大阪医科薬科大学からの報告です。(Frontiers in Psychiatry誌、2024年9月13日)

大阪医科薬科大学病院の患者26万1,123例を含む10年間の電子カルテデータセットを用いて、レトロスペクティブコホート分析を実施しました。主な分析は、2022年10月〜2023年1月に行いました。主要アウトカムは、抗認知症薬(ドネペジル、ガランタミン、メマンチン、リバスチグミン)の処方により定義した認知症の発症としました。
・1万781例が適格基準を満たしました。
・認知症発症までの中央値は、せん妄歴のない患者で972.5日、せん妄歴を有する患者で592.5日であり、明らかに短くなりました。
・せん妄発生後の認知症発症のハザード比は5.29(95%信頼区間:1.35〜20.75)でした。
以上より、せん妄で認知症リスクは5倍程度になることが明らかになりました。
参考文献:
How much risk does delirium represent for the development of dementia?: Retrospective cohort study from over 260,000 patients record in a solitary institution - PMC
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