腰痛の重症度と主要な生活習慣関連因子
9/25/2025 10:00:00
今日のポイント:脂質異常症が腰痛重症度に関連し、喫煙が腰痛の重症度および慢性度の両方に関連
主要な生活習慣関連因子と腰痛の重症度・慢性度との関連について調査しました。藤田医科大学からの報告です。(PLoS One誌、2025年7月30日号)

本研究では、無作為に抽出した20~90歳の日本人5,000人を対象に全国横断調査を実施しました。2,188人から有効回答を得ました。現在の腰痛の有無、腰痛の重症度(痛みなし/軽度または中等度/重度)、慢性腰痛の有無により層別解析を行いました。主な生活習慣関連因子は、BMI、飲酒、喫煙、運動習慣、併存疾患(脂質異常症、糖尿病、高血圧)、体型に関する自己イメージなどで、多変量ロジスティック回帰分析により各因子との関連の有無を評価しました。
・現在腰痛ありは、BMI(オッズ比[OR]:1.04、95%信頼区間[CI]:1.00~1.07)、飲酒(OR:1.37、95%CI:1.04~1.80)、喫煙(OR:1.63、95%CI:1.21~2.20)、脂質異常症(OR:1.51、95%CI:1.06~2.13)と関連していました。
・腰痛の重症度は、喫煙(OR:1.77、95%CI:1.19~2.64)、運動不足(OR:1.55、95%CI:1.10~2.15)、脂質異常症(OR:1.64、95%CI:1.06~2.55)と関連していました。
・慢性腰痛ありは、喫煙(OR:1.70、95%CI:1.23~2.34)のみ有意に関連していました。
以上より、脂質異常症が腰痛重症度に関連し、喫煙が腰痛の重症度および慢性度の両方に関連していることが示されました。
参考文献:
Association between lifestyle-related factors and low back pain: Evidence from a Japanese population–based study | PLOS One
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