コロナ症状、女性の方が〇〇
7/21/2022 10:00:02
新型コロナ
今日のポイント:コロナ罹患後の症状は女性の方が長引きやすい
新型コロナウイルス感染症の再拡大が全国的に問題となっていますが、今回は性別によってコロナ罹患後症状の遷延期間が異なることを示した研究(文献レビュー)を紹介します。(Current Medical Research and Opinion 2022.06.20掲載)
文献データベース上で2020年8月以前に公開された「COVID-19後遺症」に関する論文と、2021年6月以前に公開された「long COVID」に関する論文を検索し、性別差について検討ました。COVID-19後遺症は、COVID-19発症後の持続期間が4週間未満の症状とし、long COVIDは、COVID-19発症後4週間以上続く症状としました。患者の自覚症状を含めて性差を検討していた研究は、COVID-19後遺症については23件、long COVIDについては12件でした。研究対象者数は計139万3,355人でした。以下結果です。
- COVID-19後遺症について、女性は男性に比較し、メンタルヘルス関連症状〔オッズ比(OR)1.80〕、耳鼻科症状〔OR1.42〕、筋骨格系症状〔OR1.15〕、および呼吸器症状〔OR1.09〕が有意に高く、一方で腎機能低下〔OR 0.83〕は男性に多いとなりました。
- long COVIDについて、こちらも女性の方が22%有意に多く報告されました〔OR1.22〕。症状別では、耳鼻科症状〔OR2.28〕、消化器症状〔OR1.60〕、メンタルヘルス関連症状〔OR1.58〕、神経学的症状〔OR1.30〕、皮膚症状〔OR1.29〕などの有意差が認められ、一方で腎機能低下〔OR 0.74〕や内分泌障害〔OR0.75〕は男性に多く報告されました
なぜ性別でこのような違いが出るのか、明確な原因はまだ解明されていませんが、今後の研究で明らかになってくることを期待しています。
参考:Full article: Sex differences in sequelae from COVID-19 infection and in long COVID syndrome: a review (tandfonline.com)
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