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ワクチンの“いま”に関する知識④(2022年9月版)

10/4/2022 10:00:03

新型コロナ

今日のポイント:ワクチン4回目接種については、重症化予防効果は6週間減衰しなかった一方、感染予防効果は短期間しか持続しない
 

今回で2022年9月版のコロナワクチンに関する“いま”の情報は最後となります!

⑽ワクチン接種状況
○ワクチンと接種対象者
<初回(1回目・2回目)接種>
2022年8月1日現在、国内では、ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社及び武田社(ノババックス)の4社のワクチン接種が進められています。メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンであるファイザー社のワクチンは5歳以上の方、同じくmRNAワクチンであるモデルナ社のワクチンは12歳以上の方が接種の対象です。ウイルスベクターワクチンであるアストラゼネカ社のワクチンは、原則、40歳以上の方が接種の対象(※1)です。また、ノババックス社から製造技術移管を受けた組換えタンパクワクチンである武田社のワクチンは、12歳以上の方が接種の対象です。
※1 18歳以上の方も接種を受けることが可能な場合があります。

<追加接種>
2021年12月1日より、2回目の接種が完了した方を対象に3回目接種を実施しています。現時点では、ファイザー社のワクチンを5歳以上に、モデルナ社のワクチン及び武田社のワクチン(ノババックス)を18歳以上の方に接種します。また、新型コロナウイルスに感染した場合の重症化予防を目的として、60歳以上の方、18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する方や重症化リスクが高いと医師が認める方、医療従事者等及び高齢者施設等の従事者を対象に、4回目接種を実施しています。
 
○ワクチンの有効性について
初回免疫によるオミクロン株感染に対する感染予防効果や発症予防効果は著しく低下します。入院予防効果については、半年間は一定程度保たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されています。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対する感染予防効果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告されています。4回目接種については、重症化予防効果は6週間減衰しなかった一方、感染予防効果は短期間しか持続しなかったと報告されています。

○ワクチンの安全性について
接種後に注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱などが見られると報告されています。こうした症状の大部分は数日以内に回復しています。 

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⑾コロナウイルスの変異
一般的にウイルスは増殖・流行を繰り返す中で少しずつ変異していくものであり、新型コロナウイルスも約2週間で一か所程度の速度で変異していると考えられています。現在、B.1.1.529系統(オミクロン株)の亜系統のBA.5系統の変異株が日本を含む世界各地で主流となっています。新たな変異株に対して、引き続き、警戒していく必要があります。
厚生労働省では、新型コロナウイルスのゲノムを解析し、変異の状況を監視しており、世界保健機関(WHO)や専門家とも情報交換を行い、こうした変異の分析・評価を行うとともに、国内の監視体制を強化しています。また、懸念される変異株事例が確認された場合には、検査や積極的疫学調査を強化して、感染拡大防止に取り組んでいます。
個人の基本的な感染予防対策は、変異株であっても、3密(密集・密接・密閉)や特にリスクの高い5つの場面の回避、マスクの適切な着用、こまめな換気、手洗いなどが有効です。


参考:(2022年9月版)新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識

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