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重症コロナ患者と健康問題

6/13/2024 10:00:04

新型コロナ

今日のポイント:重症のCOVID-19患者の3分の2は、発症から1年経過後も健康問題あり

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症例とその後の健康問題について調査しました。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)医学部からの報告です。(Critical Care Medicine、2024年4月10日)

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COVID-19の重症化により長期急性期病院への転院が必要であった156人(年齢中央値65歳、女性38.5%)を対象に、罹患後に残存している障害について調査しました。対象者の61.3%は、COVID-19罹患前は健康であり、入院期間の中央値は57日でした。77%は中央値で26日にわたり機械的な換気療法を受けており、42%は気管切開も受けていました。

・対象者の64%は罹患から1年が経過しても、身体(57%)、呼吸器(49%)、精神面(24%)、認知機能(15%)に持続的な健康問題を抱えました。
・こうした問題を2種類以上抱えていた対象者の割合は半数近く(47%)に上り、19%は今でも酸素の補給を必要としました。
・また対象者は、長期入院を原因とする褥瘡や、腕や脚の使用が制限される神経損傷などの問題にも苦しめられました。
・さらに、5人に4人(79%)は、健康が完全な状態にまでは回復していないと答えたものの、ほぼ全員(99%)が自宅に戻り、5人に3人(60%)は仕事に復帰しました。

以上より、重症のCOVID-19を経験した患者の3分の2近くは、発症から1年が経過しても依然として身体や精神面、思考力に問題を抱える可能性が示唆されました。


参考文献:One-Year Recovery Among Survivors of Prolonged Severe COVID-... : Critical Care Medicine (lww.com)

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