HEPAフィルター空気清浄機でコロナ除去成功

今日のポイント：HEPAフィルターでコロナ除菌成功
 

今回はHEPAフィルター搭載の空気清浄機でコロナ除去が可能だったという証明した東大と進和テック合同の報告をお知らせします。（mSphere誌オンライン版8月10日号）

HEPA（high-efficiency particulate air）フィルターとは、0.3μmの粒子を99.97%以上除去可能なフィルターのことで、HEPAフィルターのろ過効果を検証するため、コンプレッサーネブライザーでコロナエアロゾルを試験チャンバー内に噴霧して満たし、HEPAフィルター搭載の空気清浄機を毎時12回換気の風量で5分間、10分間、35.5分間稼働させ実験を行いました。
その後、チャンバー内のコロナエアロゾルをエアサンプラーで採取し、サンプル中の感染性ウイルス力価を測定しました。さらに、1価の銅化合物を主成分とし、活性酸素を発生させてフィルター面に付着したウイルスを不活性化することができる抗ウイルス剤塗布したHEPAフィルターを用いた場合でも、同様の条件で感染性ウイルス力価を測定しました。

• HEPAフィルターによるウイルス除去率は、5分間、10分間、35.5分間の稼働時間で、それぞれ85.38%、96.03%、＞99.97%だった。空気清浄機の稼働時間の経過とともに、ウイルス除去率が高くなることがわかりました。
• 抗ウイルス剤を塗布したHEPAフィルターを用いた場合では、通常のHEPAフィルターとほぼ同等のウイルス除去率が認められました。

以上より、HEPAフィルター付き空気清浄機を室内の適切な場所に設置することでコロナ感染リスクを下げられる可能性を示しました。


参考：HEPAフィルターによる エアロゾル中の感染性新型コロナウイルスの除去効果｜東京大学医科学研究所 (u-tokyo.ac.jp)