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妊婦とコロナ陽性

6/12/2022 10:00:03

新型コロナ

今日のポイント:コロナ感染により早産と入院リスクが上昇
 
 今回は妊婦さんとコロナ陽性の関係を調べた論文を紹介します。妊婦さん以外もコロナに罹患しない方が良いことは当然ですが、妊婦さんは特に気を付けた方が良いかもしれません。(JAMA Network 2022年5月2日号掲載)

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 カナダの大学から報告された研究内容で、2020年3月1日~2021年10月31日の間に妊娠中にコロナ陽性が認められた妊婦6,012名について、年齢をマッチさせた2つのコントロール群(コロナ陽性の女性、非感染の妊婦)を対象に比較検討しました。以下結果です。

  • 年齢中央値は31歳、最も多かった症例(35.7%)が妊娠28~37週での感染でした。
  • 白人が37.8%、南アジア系が18.4%、アフリカ系・黒人系・カリブ系が12.1%、中東系が7.1%と人種や民族によるばらつきが大きくありました。
  • コロナ陽性の妊婦は、カナダの20~40歳の女性感染者に比べて、入院リスクが有意に高く(7.75% vs. 2.93%)、またICU/CCUへの入室リスクも有意に高かったです。(2.01% vs. 0.37%)
  • 早産リスクも、感染した妊婦は非感染の妊婦に比べて有意に高かったです。(11.5% vs. 6.76%)

以上のような結果となりました。今回の結果はカナダの論文であり、そのまま日本人に当てはめることはできないかもしれませんが、参考になる数字ではあると思います。今後もコロナ感染症拡大には注意が必要ですね。


参考:Association of SARS-CoV-2 Infection During Pregnancy With Maternal and Perinatal Outcomes | Infectious Diseases | JAMA | JAMA Network

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