title

子どもの早食いと肥満

5/8/2025 10:00:04

その他

今日のポイント:早食いや咀嚼能力の低下は、男子で肥満と関連

子どもの早食いと肥満の関係を調査しました。大阪大学からの報告です。その結果、早食いや咀嚼能力の低下は、男子で肥満と関連していた。(Journal of Dentistry誌オンライン版、2025年3月8日)

image

研究グループは、大阪市の9~10歳の児童1,403人を対象に、咀嚼習慣を質問紙で評価し、咀嚼能力は色変化するチューインガムを用いて測定しました。肥満は、身長と体重に基づく過体重の割合で判定し、多変量ロジスティック回帰分析を行い、咀嚼習慣と咀嚼能力を説明変数とし、性別、DMFT指数、ヘルマン歯発育段階を調整した肥満のオッズ比を算出しました。

・ロジスティック回帰分析では、すべての参加者において、肥満と性別(オッズ比[OR]=1.54、95%信頼区間[CI]:1.08~2.17 )、早食い(OR=1.73、95%CI:1.23~2.44 )、咀嚼能力低下(OR=1.50、95%CI:1.05~2.15)との間にそれぞれ有意な関連が認められました。
・男子では、早食い(OR=1.84、95%CI:1.16~2.92)、満腹(OR=1.59、95%CI:1.03~2.46)、咀嚼能力の低下(OR=1.63、95%CI:1.02~2.59)が肥満とそれぞれ有意に関連していました。
・女子では、有意に関連する変数はなかった。早食いと咀嚼能力の低下を組み合わせると、肥満と有意に関連し、両方の行動を示す男子で最も強いオッズ比が観察されました(OR=3.00、 95%CI:1.49~6.07)。

以上より、早食いや咀嚼能力の低下は、男子で肥満と関連することが明らかとなりました。


参考文献:
Chewing habits and masticatory performance are associated with obesity in 9- to 10-year-old children: A cross-sectional study from the Osaka MELON Study - ScienceDirect

この記事が気に入ったらいいね・シェア!↓

PVアクセスランキング にほんブログ村
にほんブログ村 病気ブログへにほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へにほんブログ村 病気ブログ 新型コロナウイルス感染症へにほんブログ村 病気ブログ がんへ