ワクチン3回接種(2回接種との比較)

今日のポイント：ワクチン3回接種で入院、重症化、コロナ関連死の予防的効果を発揮する。


　今回は2回接種した人と3回接種した人で、その上乗せ効果がどの程度あるのかということに注目した最新の文献です。

イスラエルのデータを参考に、2020/07/30～2021/09/23の間に五ヶ月以上前に2回接種を完了させた人でコロナ感染歴なし、直近3日間で病院受診歴なしという人を対象としました。

調査期間中の3回目接種者は115万8,269人で、解析には3回接種群と対照群(2回接種群)でそれぞれ72万8,321人が含まれていました。年齢中央値は52歳、男女比約1：1、両群の観察中央期間は13日でした。

結果、3回接種群は入院を93%(3回接種群29例 vs. 対照群231例)、重症化を92%(17例 vs. 157例)、コロナ関連死を81%(7例 vs. 44例)減少させたと考えられました。

この結果を見ても、やはり3回目ブースター接種によるコロナ重症化予防は上乗せ効果があると考えてよさそうです。何回やるのかという問題はありますが、治療薬が一般に普及するまではワクチンにある程度頼らざるを得ないようにも思います。


参考：Effectiveness of a third dose of the BNT162b2 mRNA COVID-19 vaccine for preventing severe outcomes in Israel: an observational study - The Lancet