ヨーグルト摂取と大腸がんリスク低下の関係
4/22/2025 10:00:04
今日のポイント:長年のヨーグルト摂取で大腸がんリスク低下
長年のヨーグルト摂取と大腸がんのリスク低下について調査しました。米ハーバード大学および米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院からの報告です。(Gut Microbes、2025年2月12日)

対象は、1976年に30〜55歳の女性看護師を登録して開始されたNurses’ Health Study(NHS)と1986年に40〜75歳の男性医療従事者を登録して開始されたHealth Professionals Follow-up Study(HPFS)から抽出した13万2,056人でした。対象者は、2016年1月1日まで追跡されました。
・追跡期間中に3,079人が大腸がんを発症していました。
・このうち、腫瘍組織中のビフィズス菌量についての情報が完備したのは1,121人で、うち346人(31%)はビフィズス菌陽性、775人(69%)はビフィズス菌陰性でした。
・解析の結果、大腸がんのリスクとヨーグルトの摂取量との間に統計学的に有意な関連は認められなかったものの、週に2回以上ヨーグルトを摂取する人では、1カ月の摂取頻度が1回未満の人に比べてビフィズス菌陽性の大腸がんリスクが20%低下する可能性が示唆されました(調整ハザード比0.80、95%信頼区間0.50〜1.28)。
・一方、ビフィズス菌陰性の大腸がんリスクについては、明確な低下は認められませんでした(同1.09、0.81〜1.46)。
・このようながんのタイプによる関連の違いは、近位大腸がん(盲腸、上行結腸、横行結腸)においても確認されました。
・過去の研究では、右側に発生する近位大腸がんでは、左側に発生するがんより予後が悪いことが示唆されています。
以上より、長年にわたりヨーグルトを週に2回以上摂取している人では、特定の大腸がんの発症リスクが20%低いことが示されました。
参考文献:
Full article: Long-term yogurt intake and colorectal cancer incidence subclassified by Bifidobacterium abundance in tumor
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