コロナと糖尿病関連死
11/8/2022 10:00:03
新型コロナ
今日のポイント:コロナ流行で糖尿病関連死が30%増加、とくに若年で顕著
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、米国における2021年および2022年の糖尿病関連の死亡が、パンデミック以前と比べて30%以上増加した。中国・西安交通大学からの報告です。(eClinicalMedicine、9月23日)
2006年1月1日~2021年12月31日に25歳以上であった死亡者のデータを解析しました。糖尿病関連死は、死亡診断書に記載された原死因と関連死因に糖尿病が記録されていた場合としました。
- 2006~21年の間に、25歳以上の糖尿病関連の死亡は424万3,254例でした。その多くは、65歳以上の高齢者グループ(76%)、男性(54%)、非ヒスパニック系白人(71%)でした。
- 10万例あたりの年齢調整死亡率は、2006年(116.1)から2015年(103.9)にかけて減少し、2019年(106.8)にかけてわずかに増加した後、2020年(144.1)および2021年(148.3)に大きく増加しました。
- 糖尿病関連の死亡の超過死亡率は、2020年が33.3%(95%信頼区間[CI]:30.5~36.2)、2021年が35.3%(同:31.7~39.0%)でした。この超過死亡率の増加は、25~44歳、女性、ヒスパニック系において顕著でした。
- 米国全人口の全死因の超過死亡率は2020年が15.3%(同:13.2~17.4)、2021年が17.8%(同:15.2~20.6)であり、糖尿病関連死の超過死亡率のほうが高くなりました。
- 糖尿病関連の超過死亡例の約3分の2が、パンデミック中の新型コロナウイルス感染症に関連していました。
以上のように、コロナ流行により糖尿病関連死が30%程増加したことが判明しました。
参考:Excess diabetes mellitus-related deaths during the COVID-19 pandemic in the United States - eClinicalMedicine (thelancet.com)
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