大気汚染は運動の健康効果を損なうか?
2/3/2026 10:00:04
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大気汚染は運動の健康効果を損なうか調査しました。英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)からの報告です。(BMC Medicine、2025年11月28日)
米国、英国、台湾、中国、デンマークなどに住む151万5,094人を対象とした7つの研究データを統合し、解析しました。これらの研究の追跡期間中央値は12.3年で、この間に11万5,196人が死亡していました。
・その結果、1週間当たりの運動量が7.5〜15MET/時間(150〜300分/週の中強度の運動に相当)と推奨レベルを満たしていた人では、死亡リスクが約30%低いことが示されました。
・しかし、同じ運動量でも、空気が汚れている地域(PM2.5濃度≧25μg/m3)で運動を行っている場合には、死亡リスクの低下は12〜15%とほぼ半減することが明らかになりました。
・次に、3つの大型コホート(86万9,038人、死亡者数4万5,080人)を対象に、個人レベルでPM2.5の濃度別に運動の効果を比較し、この結果が再現されるのかを検討しました。
・その結果、ほとんど運動をしない群(1週間当たり1MET/時間未満)+高汚染(PM2.5濃度が35〜50μg/m3)を基準とした場合、運動量の推奨レベルを満たしていた人の死亡リスクは、PM2.5 濃度が35〜50μg/m3で25%(ハザード比0.75)、25〜35μg/m3で33%(同0.67)、15〜25μg/m3と10〜15μg/m3でそれぞれ66%(同0.34)、10μg/m3未満で70%(同0.30)低下し、大気汚染レベルが高いほど、死亡リスクの減少幅は小さくなることが示されました。
以上より、運動がもたらすはずの死亡リスクの低減効果は、大気汚染のひどい地域に住む人では半減することが示されました。
参考文献:
Does ambient PM2.5 reduce the protective association of leisure-time physical activity with mortality? A systematic review, meta-analysis, and individual-level pooled analysis of cohort studies involving 1.5 million adults | BMC Medicine
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