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行動制限緩和で喘息悪化

12/27/2022 10:00:03

新型コロナ

今日のポイント:コロナ行動制限緩和につれて、喘息が悪化傾向
 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による行動制限に伴い、喘息増悪が減少したことが報告されています。しかし、制限緩和により喘息は悪化傾向を示しているようです。英国・ロンドン大学からの報告です。(Thorax誌オンライン版、2022年11月23日)

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2020年11月~2022年4月において、英国の成人喘息患者2,312例を対象として実施しました。マスクの使用、社会的交流の頻度、急性呼吸器感染症(ARI)の発症、重度喘息増悪の発現について、月1回のオンラインアンケートを用いてデータを収集しました。

  • 2021年4月からの制限緩和に伴い、マスクの使用の減少(p<0.001)、公共の施設や他の家庭への訪問の頻度の増加(p<0.001)、COVID-19発症の増加(p<0.001)、非COVID-19のARI発症の増加(p<0.001)、重度喘息増悪の発現の増加(p=0.007)が認められました。
  • 非COVID-19のARI発症は重度喘息増悪の発現の独立した関連因子でした(調整オッズ比[aOR]:5.75、95%信頼区間[CI]:4.75~6.97)。
  • COVID-19発症もオミクロン株の発現前(5.89、3.45~10.04)、発現後(5.69、3.89~8.31)のいずれも重度喘息増悪の発現の独立した関連因子でした。

 
以上のように、行動制限の緩和と喘息の悪化は一程度の比例関係にあるようです。


参考:Rebound in asthma exacerbations following relaxation of COVID-19 restrictions: a longitudinal population-based study (COVIDENCE UK) | Thorax (bmj.com)

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