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60歳以上のワクチン4回目接種、その効果は?

5/5/2022 9:30:02

新型コロナ

今日のポイント:入院、重症化、死亡率に高い予防効果あり

 日本では3回目の追加接種が行われていますが、世界では4回目の追加接種に関するデータが出てきました。今回はワクチン先進国であるイスラエルからの最新の論文を紹介していこうと思います。(NEJM誌オンライン版2022年4月13日号)

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 イスラエル最大の医療保険組織「Clalit Health Services」のデータベースを用いて、2022年1月3日~2月18日のデータを解析しました。

  • 60歳以上、コロナ罹患歴なし、研究期間中に4回目のワクチン接種を受ける人(4ヶ月前に3回目を接種済みの人)を対象にしました。
  • 4回目接種群は18万2,122人、対照群(3回接種、4回目なし)は18万2,122人でした。
  • 4回目接種後7~30日の相対有効率は、コロナ感染予防率に関して45%、発症予防率に関して55%、入院、重症化、死亡率の予防に関してそれぞれ68%、62%、74%でした。
  • 4回目接種後14~30日の相対有効率は、コロナ感染予防率に関して52%、発症予防率に関して61%、入院、重症化、死亡率の予防に関してそれぞれ72%、64%、76%でした。
  • 4回目接種後7~30日における絶対リスクの差(3回接種vs.4回接種)は、入院180.1例/10万人、重症化68.8例/10万人でした。


 今回の結果から、4回目接種後は少なくとも30日以内であれば入院、重症化、死亡率の大きな低下に繋がる可能性が示されました。4回目接種に伴う副反応に関するデータなども今後参考にしつつ、特に高齢の方は4回目接種をどうするのか判断する必要があるかもしれませんね。


参考:Fourth Dose of BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine in a Nationwide Setting | NEJM

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