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お酒で顔が赤くなる人はコロナ感染リスクが〇〇

4/18/2024 10:00:05

新型コロナ

今日のポイント:お酒で顔が赤くなる人はコロナ感染リスクが低い

お酒に関連する遺伝子と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の関係を調査しました。佐賀大学からの報告です。(Environmental Health and Preventive Medicine誌、2024年3月5日)

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日本人をはじめとした東アジア人には、アルコールを分解するアルデヒド脱水素酵素2型(ALDH2)の活性が弱く、飲酒時に顔が赤くなる特性を持つ人(rs671変異体)が多い。この遺伝子型と新型コロナウイルス感染の防御効果の関連を検証するため、rs671変異体の代替マーカーとして飲酒後の皮膚紅潮現象を用い、後ろ向きに解析しました。調査はWebツールを使って2023年8月7~27日に行われ、参加者は感染歴、居住地、喫煙・飲酒歴、既往症などの質問に回答しました。
 
・計807例(女性367例、男性440例)から有効回答を得ました。362例が非紅潮群、445例が紅潮群でした。
・2019年12月~23年5月の42ヵ月間の観察期間全体で、非紅潮群は40.6%、紅潮群は35.7%がCOVID-19に感染しました。年齢、性別、居住地等で調整後、初感染までの時間は紅潮群のほうが遅い傾向がありました(p=0.057)。
・COVID-19による入院例は、非紅潮群は2.5%、紅潮群は0.5%でした。COVID-19感染および関連した入院リスクは、紅潮群で低くなりました(p=0.03および<0.01)。
・日本人の多くがCOVID-19ワクチンの2回接種を終える前である2021年8月31日までの21ヵ月間では、紅潮群の非紅潮群に対するCOVID-19感染のハザード比は0.21(95%信頼区間:0.10~0.46)と推定されました。
 
以上より、お酒で顔が赤くなる人の方がコロナ感染リスクが低い可能性が示唆されました。
 

参考:Asian flush is a potential protective factor against COVID-19: a web-based retrospective survey in Japan (jst.go.jp)

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