歯痕舌と血圧の関係
6/19/2025 10:00:05
今日のポイント:歯痕舌は血圧と関連する
歯痕舌と血圧の関連を調査しました。順天堂大学からの報告です。(American Journal of Hypertension誌オンライン版、2025年4月17日)

本研究は東温スタディ(愛媛県東温市における保健事業の評価、ならびに循環器疾患発症にかかる新たな危険因子の検索を目的とするコホート研究)に参加した30~84歳の1,681人を対象とし、歯根舌を舌画像により評価し、歯痕舌あり群と歯痕舌なし群に分けました。SBP≧140mmHgまたはDBP≧90mmHgまたは降圧薬の使用を高血圧と定義しました。多変量調整ポアソン回帰分析を用いて、年齢、性別、肥満度を含む潜在的交絡因子を調整後、歯痕舌と血圧の関連を検討しました。
・参加者のうち、326人(19.6%)が歯痕舌で、624人(51.6%)が高血圧でした。
・多変量調整後のSBPの平均値は、歯痕舌なし群、歯痕舌あり群の順に126.6mmHg、129.7mmHg(p<0.01)、DBPの平均値は順に76.5mmHg、78.0mmHg(p=0.02)でした。
・歯痕舌なし群に対する歯痕舌あり群の多変量調整有病率比(95%信頼区間)は、高血圧、SBPおよびDBPの最高四分位順に、1.21(1.04~1.41)、1.50(1.23~1.84)、1.25(1.03~1.53)でした。
以上より、歯痕舌のある人は歯痕舌のない人に比較して収縮期血圧、拡張期血圧、いずれも高い傾向を示すことが明らかになりました。
参考文献:
Association of scalloped tongue with blood pressure among community-dwelling Japanese: The Toon Health Study | American Journal of Hypertension | Oxford Academic
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