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小児インフルエンザワクチンと最適な接種月

4/2/2024 10:00:05

その他

今日のポイント:小児は10月が最適の可能性

2~5歳の小児に対するインフルエンザワクチン接種の最適な時期について調べました。米国・ハーバード大学医学大学院からの報告です。(BMJ誌、2024年2月21日)

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研究グループは、2011~18年にインフルエンザワクチンの接種を受けた民間医療保険に加入する8月1日~1月31日に出生した2~5歳の小児を対象に、住民ベースコホート試験を行いました。主要アウトカムは、接種を受けた小児の誕生月別によるインフルエンザ診断率としました。
 
・全体で、2~5歳の小児81万9,223例がインフルエンザワクチンの接種を受けていました。
・11月および12月に接種を受けた小児は、インフルエンザと診断される可能性が最も低くなりました。ただしこの結果については、ワクチン接種の時期と、インフルエンザのリスクに影響を与える交絡因子が存在している可能性が示唆されました。
・ワクチン接種は概して、小児が予防的に受ける定期健診の際や誕生月に受けており、10月生まれの小児は10月にワクチン接種を受ける割合が高く、平均すると8月生まれの小児より遅く、12月生まれの小児より早くワクチン接種を受けていました。
・また、10月生まれの小児は、インフルエンザ診断率が最も低くなりました。たとえば、8月生まれの小児のインフルエンザ診断率3.0%(6,462/21万2,622例)に対して、10月生まれの小児は2.7%(6,016/22万4,540例)でした(補正後オッズ比:0.88、95%信頼区間:0.85~0.92)。
 
以上より、10月生まれの小児は10月にワクチン接種を受ける可能性が最も高く、インフルエンザと診断される可能性が最も低くなりました。
 

参考:Optimal timing of influenza vaccination in young children: population based cohort study | The BMJ

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