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糖尿病と心血管疾患リスク

11/12/2023 10:00:05

その他

今日のポイント:2型糖尿病患者では年齢や性別にかかわらず心血管疾患イベントの発生が12年早まる


2型糖尿病患者における心血管疾患(CVD)のリスクを調査しました。デンマーク・オーフス大学病院からの報告です。(Journal of the American College of Cardiology誌、2023年10月17日号)

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対象は2006~13年にデンマークで新たに2型糖尿病と診断された全患者14万2,587例と、性別・年齢をマッチさせた一般集団38万8,410例で、10年間のCVD(心筋梗塞、脳卒中、致死的CVD)リスクを推定しました。全例がベースライン時にアテローム動脈硬化性心血管疾患を有していませんでした。
 
・10年間の追跡で合計5万2,471件のCVDイベントが記録されました。
・一般集団と比較して、2型糖尿病群の10年CVDリスクは男女ともにすべての年齢層で高くなりました。
・40~49歳ではイベントリスク差が最も大きくなりました(2型糖尿病群6.1% vs.一般集団3.3%、リスク差:2.8%、部分分布ハザード比:1.91、95%信頼区間:1.76~2.07)。
・一般集団の男性の10年CVDリスクが5%となったのは55歳であったのに対し、2型糖尿病群の男性では12年早い43歳でした。
・女性では、一般集団は61歳で5%に達したのに対し、2型糖尿病群では10年早い51歳でした。
 
以上より、2型糖尿病患者では年齢や性別にかかわらずCVDリスクが有意に高く、CVDイベントの発生が12年早まっていたことが判明しました。


参考:10-Year Cardiovascular Risk in Patients With Newly Diagnosed Type 2 Diabetes Mellitus - ScienceDirect

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