心血管疾患を伴う肥満者と死亡リスク
2/27/2025 10:00:00
今日のポイント:大幅な体重増加が心血管疾患(CVD)による死亡および全死亡リスクを高める
肥満と心血管疾患(CVD)との関連を調査しました。英国・アングリア・ラスキン大学からの報告です。

UKバイオバンクのデータベースを用いた大規模な人口ベースの前向きコホート研究が行われ、ベースラインと追跡調査時の体重測定間の絶対間隔変化スコアを計算しました。主要評価項目は体重変化とCVD死亡、脳血管疾患、虚血性心疾患、全死亡の関連で、Cox回帰分析より推定ハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を算出しました。
・研究対象者8,297例のうち、43.1%は女性でした。
・平均年齢±SDは56.6±7.2歳でした。
・追跡期間の中央値は13.9年(IQR:13.1~14.6)年でした。
・参加者の52.7%は安定した体重変化(体重減少または増加が5kg未満)、14.2%は大幅な体重減少(10kg以上)、5.1%は大幅な体重増加(10kg以上)がみられました。
・体重が安定していた群と比較して、大幅な体重増加がみられた群のみがCVD死亡および全死亡のリスク増加と関連し、完全調整HRはCVD死亡で3.05(95%CI:1.40~6.67)、全死亡で1.93(同:1.15~3.26)でした。
以上より、CVDを併存する肥満者の大幅な体重増加がCVDによる死亡および全死亡リスクを高めることを明らかになりました。
参考文献:
Association of weight change with cardiovascular events and all-cause mortality in obese participants with cardiovascular disease: a prospective cohort study | Heart
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