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世界の平均寿命、さらに延長へ

7/25/2024 10:00:05

その他

今日のポイント:世界の平均寿命、今後30年で男性で5年、女性で4年延長か


今後30年間における世界の平均寿命(出生時平均余命)はどうなるのでしょうか。世界疾病負担研究(GBD)からの報告です。(The Lancet、2024年5月18日号)

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米ワシントン大学保健指標・評価研究所(IHME)において、204の国と地域、21のGBD地域、7つのスーパーリージョン(GBDが疫学的類似性と地理的近接性に基づき設定した地域区分)、および世界全体の2022年から2050年までの原因別死亡率、損失生存年数(YLL)、障害生存年数(YLD)、障害調整生存年数(DALY)、平均寿命、および健康寿命(HALE)を予測しました。

・その結果、世界全体で平均寿命は2022年から2050年にかけて73.6歳から78.2歳へ延びると予測されました。
・男女別に見ると、男性では71.1歳から76.0歳へ4.9年の増加、女性では76.2歳から80.5歳へ4.2歳の増加でした。
・また、同期間に健康な状態で生きる年数(HALE)は、男性では62.6歳から66.0歳へ、女性では64.7歳から67.5歳へ延びると予測されました。
・さらに、全体的な平均寿命の延長に加え、地域間の平均寿命の格差が縮小することも予測されました。
・一方で、平均寿命に影響を与える疾患に変化が起きていることも明らかになりました。
・今後、平均寿命の長さには、感染症よりも心臓病や糖尿病、がん、肺疾患などの慢性疾患が与える影響の方が強まることが予測されました。
・そのため、肥満や高血圧、偏った食事、運動不足、喫煙などのリスク因子が次世代の病気や寿命に最も大きな影響を与えることになります。

以上より、今後30年間に世界の平均寿命は男性では5年近く、女性で4年以上延長することが予測されました。


参考文献:Burden of disease scenarios for 204 countries and territories, 2022–2050: a forecasting analysis for the Global Burden of Disease Study 2021 - The Lancet

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