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適量飲酒vs.非飲酒、死亡率比較

8/8/2023 10:00:04

その他

今日のポイント:適量飲酒の方が死亡率低い可能性
 

女性の中年期のアルコール摂取量と全死亡率およびがん死亡率の関連を調べました。オーストラリア・メルボルン大学からの報告です。(American Journal of Epidemiology誌オンライン版、2023年7月24日号)

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1996~2016年に定期的に収集されたAustralian Longitudinal Study on Women's Health 1946~51年出生コホートのデータを用いました。ベースライン時に女性をさまざまなアルコール摂取量(エタノール0~30g/日超、または30g/日超の場合は20g/日以下に減量)に割り付け、摂取量を継続した場合の全死亡率およびがん死亡率を推定しました。

  • 全死亡率およびがん死亡率の累積リスクは、それぞれ5.6%(1万118人を20年間追跡)および2.9%(18年間追跡)でした。
  • ベースラインのエタノール摂取量が30g/日以下の場合、まったく摂取していない場合に比べて、全死亡率およびがん死亡率のリスクが低く、30g/日を超えると高くなりました。
  • 介入を継続していた場合、全死亡率については上記と同様の関係が観察されたが、がん死亡率については30g/日以下でみられた負の相関と30g/日超でみられた正の相関は明らかではありませんでした。

 
以上より、全死亡率はまったくアルコールを摂取していなかった場合よりもある程度の量(エタノール30g/日以下)を摂取していたほうが低くなっていた可能性が示唆されました。一方、がん死亡率では明らかではありませんでした。

 
参考:Sustained hypothetical interventions on midlife alcohol consumption in relation to all-cause and cancer mortality: The Australian Longitudinal Study on Women’s Health | American Journal of Epidemiology | Oxford Academic (oup.com)

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