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コロナワクチン有効率の考え方

11/12/2021 10:00:00

新型コロナ

 外来診療をしているとコロナワクチンに関して多くの不安や心配を耳にします。また、コロナウイルスワクチンの有効率について、誤った理解をしている方が多いように思うので、今日は【ワクチン有効率】について解説していきます。

 現在、ファイザー製 新型コロナウイルスワクチンの有効率は95%程度となっています。(厚労省HPより)ここで、有効率とは「感染予防」ではなく「発症予防」に対する有効率のことです。一つ目の理解の誤りはこの有効率という言葉の問題で、「感染しない」ではなく、「発症しない」有効率が95%ということなのです。

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 次にこの95%という数字についても正しく理解していきましょう。 
国際共同第3相試験の結果によると、ワクチン接種時に新型コロナ感染症にかかったことがない人たちを対象に、ワクチン接種群18,198人とプラセボ群19,965人のうちそれぞれ症状を発症した人は8人と162人でした。ここで発症の定義は「発熱、咳などの症状+PCR検査で陽性」となった人としています。

発症者8人 ÷ 接種人数18,198人 = 0.0004%
(発症率 0.04%) 
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発症者162人 ÷ 接種人数19,965人 = 0.00081%
(発症率 0.81%) 
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ワクチン接種した人と接種してない人では発症率が0.04%、0.81%となり、これはワクチンを接種した人はしてない人と比較すると、0.05倍(0.04÷0.81)=5%程度まで発症を抑えられる、つまりワクチンを受けた人の95%は発症予防効果が認められるということになります。


参考:ファイザー社のワクチンについて|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

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